ラズベリーパイを懐ゲー再生機にする


ラズベリーパイをファミコン・スーファミなど色んなゲームがプレイできる『懐ゲー再生機』にしてみました。RetroPieというOSをインストールすれば、ほぼ設定要らずでゲームが楽しめる状態になります(もちろんROMは自分で用意する必要がありますが)。今回はこのRetroPieのセットアップ方法をまとめておきたいと思います。

使用したもの

以下は私が使用したもののリストです。

  • RaspberryPi 2 Model B
  • micro SD card 16GB (Class 10)
  • USBキーボード
  • LAN(有線)
  • USBゲームパッド
  • Mac OS X 10.11 El Capitan(Windowsでもほぼ同じ手順かと思います)

※RetroPie記事作成時のバージョンは3.7

最初はところどころキーボードが必要になりましたが、初期設定が終われば、基本的にはゲームパッドしか使用しないと思います。

まずはRetroPieのブートSD Cardを作成

基本的には公式Wikiの手順のままです。

まずはRetroPieのトップページを訪れ、続いてDownloadページに行きましょう。

Downloadページ
Downloadページ

お手持ちのラズベリーパイのプラットフォームに合わせてイメージファイルをダウンロードします。

ダウンロードが完了したらファイルをダブルクリックしてgzを解凍します。imgファイルが出てくるはずです。

imgファイルをSDカードに焼くための公式Wikiおすすめのツールがあるので、今回はそれを使うことにしました。Apple PI Bakerというツールです。

ApplePi Baker – Prep SD-Cards for IMG or NOOBS
ApplePi Baker – Prep SD-Cards for IMG or NOOBS

トップページにDownload Nowリンクがあるので、それをポチッとしてAppをダウンロードします。1画面のみのシンプルなツールなようです。以下の画面を参考に、imgファイルをSDカードにRestoreしましょう。

Apple PI Bakerの画面。imgファイルを選択してRestoreする。
Apple PI Bakerの画面  imgファイルを選択してRestore Backupする

書き込みが終了したらSDカード作成は完了です。

初期設定

RetroPieを書き込んだSDカードラズベリーパイに挿し、キーボード+ゲームパッドも挿した上でラズベリーパイに電源を入れます。しばらくするとクールなスプラッシュが表示されるはず。

起動!カッコいい!
起動!う〜ん、カッコいい!

しばらく待っていると次のような画面になるかと思います。

WELCOME
WELCOME

私はこのときゲームパッドを挿していなかったので「NO GAMEPADS DETECTED」と表示されています。この場面で挿しても大丈夫です。ゲームパッドのいずれかのボタンを押せばゲームパッドのコンフィグ画面に入るので、画面の指示通りパッドのボタンを押していきます。

設定が完了したらRetroPieの画面が表示されるはず!

RetroPieのトップ画面 色んなハードが並んでいる
RetroPieのトップ画面 色んなハードが並んでいる

いきなり登場するAMIGAの文字に「は?何これ?」と面食らうユーザーがほとんどかと思います笑(僕もAMIGAは名前ぐらいしか知りません)。パッドの左右のキーでゴソゴソ動かしてみても、何やら見たことないゲーム機ばかり。心落ち着くNintendoの文字は見つからない・・。かろうじで知ってるゲームはZORKだけ。ってZORKやりたいわけじゃないし。

あとで分かったのですが、ここにはラズベリーパイ上にゲームROMが存在している機種しか表示されないようです。というわけでROMを入れてみましょう。

NES(ファミコン)で遊んでみる

NESとはNintendo Entertainment Systemの略です。海外ではこう呼ばれているせいか、エミュレータ界ではファミコンとは呼ばずNESと呼びます。実機からROMを抽出する方法等々はネットでググると色々出てくると思いますので・・・何かしらのROMを頑張って手に入れてください。

ROMを手に入れたら、ラズベリーパイ上の所定ディレクトリに配置してやらなければなりません。RetroPieは標準でsamba(SMB)がインストールされています。まずはラズベリーパイのIPアドレスを確認します。

(追記:ipが分からなくても接続できます。[TIPS:IPアドレスで接続するのウザい]を参考にしてください。)

まずはRetroPieの設定画面に行きます。これがメニューの入り口。ちょっと分かりづらいですね・・。

RetroPie設定画面メニュー

続いてメニューの中にある「Show IP」を選びましょう。

Show IP

するとifconfigの内容が表示されます。

MacのFinderを開き、メニューから「移動」「サーバへ接続」を選択。接続ダイアログが表示されるので、サーバアドレスの欄に「smb://IPアドレス」を入力しましょう。

するとマウントポイントの一覧が表示されるので、romsを選択します。

マウントポイントの選択
マウントポイントの選択

あ、ユーザーとか聞かれたら「ゲスト」でOKです。

romsの以下にずらっとディレクトリがありますね。ディレクトリがゲーム機に対応しており、この中にその機種のROMを配置すれば、RetroPieのメニューにも表示されるようになっています。試しに「nes」フォルダの中にROMを入れてみました。あの名作として名高い「マイクタイソン・パンチアウト」です。

nes
他にもバルーンファイトやダブルドラゴン2を入れてみました

エミュレーターを再起動する必要があるので、ゲームパッドのスタートボタンを押します。MAIN MENUが出てきたら「QUIT」の中にある「RESTART EMULATION STATION」を選択します。

エミュレーターを再起動する
エミュレーターを再起動する

再起動完了までしばらく待つと、再びメイン画面に戻ってきます。左右のキーで機種を切り替えると・・あった!Nintendoの文字が!!

Nintendo Entertainment Systemだ!
Nintendo Entertainment Systemの文字が!

 

マイクタイソン・パンチアウト
マイクタイソン・パンチアウトがプレイ可能に!
蘇るあの日の思ひで
蘇るあの日の思ひで

初期設定はこれで完了です。あとは思う存分遊ぶだけ!当時よりテレビも大きくなってるし、HDMI接続なので画像もクリアです。不思議とゲーム性も高くなった気分!もう一度女神転生やらファイアーエンブレムやらクリアしちゃおうかな。

 

トラブル:音が出ない

私は最初音が出ませんでした。RetroPieのメニューでオーディを設定をいじってみても効果なし。。。調べてみると本家に対応策が書いてありました。

https://github.com/retropie/retropie-setup/wiki/sound-issues

書いてあるとおりに実施すれば上手くいきました。sshでログインし、

sudo vi /boot/config.txt

以下の行のコメントを外します。

hdmi_drive=2

TIPS:エミュレーターを変えたい

ゲームに使用するエミュレーター変更することができます。例えばnesなら「lr-fceumm」「lr-nestopia」の2種類が入っています。変更するには、ゲームタイトルを選択してからゲームが開始するまでの間、ゲームパッドの何らかのキーをポチポチ押しておけば設定画面が現れます。

エミュレーター設定
エミュレーター設定 私はデフォのlr-fceummからlr-netopiaに変更してプレイしてます

TIPS:ゲームを途中でやめたい

大人ですもんね。そういうこともあると思います。SELECTとSTART同時押しでゲームを終了できます。

TIPS:IPアドレスで接続するのウザい

よく考えればIP分からなくてもOKでした。MacのBonjourとRetroPieのavahi-daemonがあるので、ホスト名で接続できます。

sshなら

ssh pi@retropi.local

Finderでのsmb接続も同様で、smb://retropie.localで接続できます。

 

いやあ、懐ゲーっていいですねえ。当分はこれで遊べそうです。

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