Kodi

RetroPieにKodi(ホームメディアセンター)をインストールする


RetroPieでゲームを楽しめるようになったものの、それだけでラズベリーパイを専有するのは勿体無いなと思い、Kodiをインストールしてみました。Kodiとはオープンソースで開発されているプロダクトで、動画や音楽、画像を共有できるホームメディアセンターです。テレビでPCやNASの動画等メディアを楽しめます。kodiプラグインをインストールすればYouTubeも見れます。

Kodiは単独でラズベリーパイ上にインストールすることも可能です。その場合はOSMCというKodiベースのプロダクトがおすすめです(色んな言葉が出てきてややこしいですね・・)。こちらのセットアップ方法とは過去記事を参考にしていただければと思います。

今回はこのKodiをRetroPieのプラグインとしてインストールします。

必要な環境

  • RetroPieが入ったラズベリーパイ
  • そのラズベリーパイからインターネットに接続できること
  • 母艦PC(私の場合はMac)

Kodiのインストール

お約束の公式Wikiの手順に従います。まずはRetroPieの設定画面に行きます。設定メニューの中の『RETROPIE SETUP』を選択します。

2016.9.22 追記: 新しいバージョンでは『retropie-setup → manage packages → manage optional packages → kodi』に変わっているようです

SETUP RETROPIE
[SETUP RETROPIE]を選択
青い画面が出てくると思うので、[Experimental packages]を選択します。

Experimental packages
[Experimental packages]を選択する
ヅラ〜っとパッケージ名が表示されますので、その中から[kodi]を選択します。

[kodi]を選択
[kodi]を選択
処理してます感満載の黒い画面が表示されますので、しばらく待ちましょう。10分近くかかるかも。

インストールが完了したらRetroPieのメイン画面まで戻りましょう。KodiはPORTS内の1ROMとしてインストールされているので、PORTSに入ってみます。

PORTS内にインストールされている
PORTS内に
KODIがインストールされている
KODIがインストールされている

KODIを選択して起動してみます。カッコ良さげ感満載の画面が表示されるはずです。

KODIのカッコいい画面
KODIのカッコいい画面

基本的にはこれで使用可能になります。しかしいくつか設定をしておいたほうがよい点があるので、それらを見ていきます。

KodiをRetroPie内の1システムとして表示する

今はPORTS内の1ROMとして扱われていますが、これを1システムとして扱うように変更します。SSHでretropieにログインして、次のコマンドを実行します。

$ sudo cp /etc/emulationstation/es_systems.cfg /home/pi/.emulationstation/es_systems.cfg

このファイルの中身を覗いてみれば分かりますが、これはRetroPieに登録されているシステムリストです。システムとは要するにRetroPieのメイン画面に表示されている左右で移動できるアレですね。AtariだとかAppleだとか。この定義はデフォルトで/etc/emulationstation内のものが使用されますが、ホームディレクトリ内に.emulationstation/es_systems.cfgファイルがあれば、そちらを優先する仕組みになっています。

つまりこのファイル内にkodiの定義を追加すればよいということですね。viなりnanoなりでこのファイルを編集します。

$ sudo vi /home/pi/.emulationstation/es_systems.cfg

<systemList>要素の最後に以下の内容を追記します。

  <system>
    <fullname>Kodi</fullname>
    <name>kodi</name>
    <path>~/RetroPie/roms/kodi</path>
    <extension>.sh .SH</extension>
    <command>%ROM%</command>
    <platform>kodi</platform>
    <theme>kodi</theme>
  </system>

続いて、ROMディレクトリ作ります。

$ mkdir /home/pi/RetroPie/roms/kodi

ROMとしてシェルスクリプトを置いておきます。

$ sudo echo "kodi-standalone" > /home/pi/RetroPie/roms/kodi/kodi.sh
$ sudo chmod +x /home/pi/RetroPie/roms/kodi/kodi.sh

ここまでの設定でKodiをシステムとして反映されているか確認してみます。パッドのSTARTボタンを押してQUITメニューから[RESTART EMULATIONSTATION]を選択し、エミュレーターを再起動します。

再びメイン画面に戻ってきたら、Kodiがシステムに登録されていることが確認できます。

KODIがシステムとして認識されている
KODIがシステムとして認識されている

Kodiをゲームパッドで操作できるようにする

何も設定しなくてもそこそこは動かせるんですが、細かい部分が気に食わない。というわけで、ゲームパッドの設定を変更します。

$ vi /home/pi/.kodi/userdata/keymaps/joystick.xml

中身はコントローラにあわせて変更する必要がありますが、私の場合は次のような感じです。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<keymap>
 <global>
 <joystick name="DragonRise Inc. Generic USB Joystick ">
 <button id="2">Select</button><!--A-->
 <button id="3">Back</button><!--B-->
 <button id="1">Stop</button><!--X-->
 <button id="4">ContextMenu</button><!--Y-->
 <button id="5">Rewind</button><!--L-->
 <button id="6">FastForward</button><!--R-->
 <button id="9,10">Quit</button><!--START+SELECT-->
 <button id="9">Info</button><!--SELECT-->
 <button id="10">PlayPause</button><!--START-->
 <hat id="1" position="up">Up</hat><!--DPAD UP-->
 <hat id="1" position="down">Down</hat><!--DPAD DOWN-->
 <hat id="1" position="right">Right</hat><!--DPAD RIGHT-->
 <hat id="1" position="left">Left</hat><!--DPAD LEFT-->
 </joystick>
 </global>
</keymap>

joystick name=”…”の部分は、ゲームパッドにあわせて変更する必要があります。自分のゲームパッドのnameを知りたい場合は、cat /proc/bus/input/devices で確認できます。

pi@retropie:~ $ cat /proc/bus/input/devices
I: Bus=0003 Vendor=0079 Product=0006 Version=0110
N: Name="DragonRise Inc.   Generic   USB  Joystick  "
P: Phys=usb-3f980000.usb-1.2/input0
S: Sysfs=/devices/platform/soc/3f980000.usb/usb1/1-1/1-1.2/1-1.2:1.0/0003:0079:0006.0001/input/input0
U: Uniq=
H: Handlers=js0 event0
B: PROP=0
B: EV=1b
B: KEY=fff 0 0 0 0 0 0 0 0 0
B: ABS=30027
B: MSC=10

なおjoystick.xmlに記述するbutton要素のidアトリビュート値についてですが、RetroPieのゲームパッド設定で表示される値+1を設定してやらないとダメでした。これはゲームパッドによって変わるかもしれないので、まあ色々と試してみてください。公式Wikiにもサンプルがいくつかあるので、ご自分のパッドに合わせた設定をしてください。

Kodiをリモコンで操作できるようにする

Androidのリモコンアプリをインストールすれば、スマホでKodiを操作できるようになります(たぶんiPhone用もあるかと)。デフォルト設定のままでは無理なので、Kodiの設定を変更してやる必要があります。

まずはKodiの設定画面に行きましょう。

Kodiの設定
Kodiの設定

Webサーバの設定を変更し、HTTPでリモコン操作を受け付けるようにします。

Services - Settings
Services – Settings

設定が完了したらKodi用のリモコンアプリをダウンロードして使用してみます。私はKoreというアプリを使用しました。リモコンアプリを起動したら、自動的にLAN内のKodiを検索してくれます。特に設定することなくリモコン操作ができるようになります。

 

できればRetroPieもリモコン操作できるようにしたいのですが、今のところその方法は分かっていません。。。ともあれ、これでまたウチのテレビがパワーアップしてくれました。

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「RetroPieにKodi(ホームメディアセンター)をインストールする」への4件のフィードバック

  1. よっちい

    最近のバージョンではメニュー構造が変わっています。
    retropie-setup → manage packages → manage optional packages → kodi
    ですね。

    1. itmammoth

      情報提供ありがとうございます!
      追記しておきました。

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